分子プレカーサー液  −ゾルゲル法でお困りの方へ−

 分子プレカーサー液は、分子プレカーサー法により設計された金属錯体または金属塩とアミンを組成物とする極性溶媒溶液です。ゾルゲル法で材料を作成する場合と比べて、液の水に対する安定性が非常に高く、水分(湿気)の影響に強い特徴をもっています。
 これにより混合性、成膜時の作業性に特に優れ、大面積への塗布も容易です。また、基材表面に塗布したコート膜を水(アルコールも可)で洗い流すことが可能です。熱処理前であれば基材の再利用ができるので、歩留まりUPに貢献します。
 対象基材もガラス、金属、セラミックスなどの様々な耐熱性基材上であれば、表面が著しく複雑な形状でも、溶液成分がすみずみまで追随した均一な製膜が可能な優れた特徴も持っています。


TFLEAD-Cu 酸化銅,銅形成用分子プレカーサー液 

 TFLEAD-Cuは酸化銅、銅形成用分子プレカーサー液です。
 電子製品や半導体材料に広く用いられている銅はこれまでも非常に注目され続けきている材料です。熱処理条件により酸化銅(T)、酸化銅(U)、銅を選択的に作成でき、p型半導体の酸化銅(T)も形成可能です。本分子プレカーサー液は、高い混和性と安定性があり、高い操作性を持っています。
 TFLEAD-Cuはこれからの研究開発や産業の分野で幅広い応用できる分子プレカーサー液です。

 

TFLEAD-Li 酸化リチウム形成用分子プレカーサー液 

 TFLEAD-Liは酸化リチウム形成用分子プレカーサー液です。
 リチウムイオン電池の電極材料で注目されているリチウムは今後も新しい電極材料の開発や材料開発で用いられる材料と予測されます。本分子プレカーサー液は、高い混和性と安定性があり、研究開発や産業の分野で幅広い応用できる分子プレカーサー液です。
 TFLEAD-Liはこれからの研究開発や産業の分野で幅広い応用できる分子プレカーサー液です。

 

TFLEAD-Ti 酸化チタン薄膜形成用分子プレカーサー液

 TFLEAD-Tiは酸化チタン薄膜形成用分子プレカーサー液です。光触媒の特性を持つ酸化チタンの薄膜は、これまでも非常に注目され続けきている薄膜材料です。強誘電体材料や光学材料として今後も様々な分野で用いられる材料と予測されます。
 工業的な利用には、高いハンドリング性や液の安定性が求められます。本分子プレカーサー液は、水に溶解して均一な溶液が得られるほど水に対する安定性があります。均一で塗りムラやピンホールのない膜が簡便に作成できます。

 

TFLEAD-Zr 酸化ジルコニウム薄膜形成用分子プレカーサー液

 TFLEAD-Zrは酸化ジルコニウム薄膜形成用分子プレカーサー液です。耐摩耗性膜や誘電体材料、センサーに用いられるジルコニアは高度な機能性材料として注目されており、これから更に注目される材料と予想されます。
 工業的な利用には、高いハンドリング性や液の安定性が求められます。本分子プレカーサー液は、水に溶解して均一な溶液が得られるほど水に対する安定性があります。均一で塗りムラやピンホールのない膜が簡便に作成できます。

 

TFLEAD-Co 酸化コバルト薄膜形成用分子プレカーサー液

 TFLEAD-Coは酸化コバルト薄膜形成用分子プレカーサー液です。スピネル型酸化コバルト(Co3O4)の薄膜は、集熱器材料として用いられる薄膜材料です。近年は、リチウムイオン電池の電極材料や熱電変換材料などの材料としても注目を浴びています。今後も様々な分野で用いられる材料と予測されます。
 本分子プレカーサー液は、水に溶解して均一な溶液が得られるほど、水に対する安定性があります。均一で塗りムラやピンホールのない膜を簡便に作成できます。

 

TFLEAD-CAp 炭酸アパタイト薄膜形成用分子プレカーサー液

 TFLEAD-CApは、炭酸アパタイト(Carbonate Apatite)薄膜形成用分子プレカーサー液です。プレカーサー液をコート、熱処理により均一で塗りムラやピンホールのない炭酸アパタイト薄膜を容易に作成できます。
 アパタイトは、生物の歯や骨を構成する物質として有用なだけでなく、優れた吸着能力を持つ材料です。分子プレカーサー液は、ディップコート、スプレーコート、スピンコートなどあらゆる塗布方法に対応できます。このため、触媒担持材料などの多孔質体や、カラム充填剤などの複雑な表面形状の材料内部にも、簡便な方法でコートが可能です。また、アパタイトは生体適合性がの著しく高いセラミックスであり、その薄膜形成による医用材料の研究開発にも応用できます。
 このように、産業や医療など幅広い分野で、高機能材料形成に応用できます。

 

その他開発中の分子プレカーサー液

 上記の分子プレカーサー液の他にも、Sn, Ga, Zn, Mg, Na, Kなど、多様な用途に活用できる分子プレカーサー液の開発を進めております。
 元素戦略が激化するこれからの材料開発の分野において、分子プレカーサー法は新しい開発方法として常に提案できるよう研究開発を進めております。
 当社では、今後さらに優れた機能性材料の研究開発に鋭意努力して参ります。

取り扱い上の注意
 分子プレカーサー液は化学品です。取り扱いには十分注意してご使用下さい。