新材料開発の可能性を広げる分子プレカーサー液
分子プレカーサー液は、従来のゾルゲル液には期待できない優れた安定性、ハンドリング性、混合性が特徴です。均一調整が難しい多成分からなる無機系材料の開発においても有用です。新たな機能材料を実現します。
分子プレカーサー液のご紹介
分子プレカーサー液は、金属錯体の特殊な塩を溶解することによって、優れた塗布性能を付与した溶液です。材料表面に直接塗布でき、熱処理によって欠陥のない優れた無機材料薄膜を形成できます。このコート液は安定性と混合性に優れ、ハンドリングが容易です。熱処理前は水洗による基板の再生も可能で、製造の歩留まり率を飛躍的に高めます。化学反応処理が必要なゾルゲル法と、成膜原理が本質的に異なります。
汎用性の安価な「金属錯体」を用いることにより、多様な金属元素への適用が可能で、チタニアやジルコニアなど様々な金属酸化物薄膜を形成できます。
当社は日本で唯一、分子プレカーサー液の製造ライセンスを保有する企業です。
適用例
光触媒透明膜、保護膜(耐熱性・耐腐食性)、強誘電体材料、超電導体材料、太陽電池材料、透明導電膜、熱線反射膜、生体適合材料など
製造プロセスの比較
ウェットプロセス製膜は、スパッタ法などのドライプロセスよりも簡便な装置で可能なことから、ローコストで大面積基板への適用が容易です。
代表的なコーティングプロセス
熱処理前であれば、基材表面に塗布した分子プレカーサー膜を洗い流すことが可能です。これにより、基材の再利用が可能となり歩留まり向上に貢献します。ガラス、金属、セラミックスなどの耐熱性の材料であれば適用できます。